独言覚書
-ブツクサメモ-
■舟を編む 2015年03月01日(日) |
三浦しをんさん原作の同題映画を見ました。 原作が売れまくっているときから興味はあったんだけど、なかなか小説に手を出せなくて。 言葉好きな人には、浸みる作品です。 主人公は出版社の営業をしていた馬締(まじめ)さんという青年。ちょっと引っ込み思案というか、人付き合いが苦手なところがある。その代り、本が大好きでいつも大量に本を買ってきて、大学時代から下宿させてもらっている部屋が古本屋みたいになっている。 この馬締くんの勤める出版社で、新しい辞書を発行する、という企画が決定したところからスタートするんです。 物語の始まる年代が、1995年で、携帯電話、PHSがようやく個人の物として購入され始めた頃。本を読んでいて、分からない単語があれば辞書を引く。今だとWEB辞書さんにホイホイっと聞いてしまうけれど、そういえば当時は分からない単語があったら辞書を引っ張り出さないといけなかったなぁと思い出されます。 この辞書作りという企画は、開始年代が1995年って事から察せるかもしれませんが、10年20年の長期的な編纂作業。某出版社の辞書などは、28年かかったと映画の中でも話題になっています。 単語を集め、取捨選択し、これに語釈を付けていく。 辞書も著作権というものがありますから、語釈や例文などはよその出版社の物は使えない。そもそも、企画が「現代にあった新しい辞書を作る」なのだから、自社の辞書ですら一度語釈を考えなおさないといけない。 編纂作業が進むにつれ、緩やかだけれど残酷な、時の流れに大きく影響を受け、10年先、20年先を目指した紙の辞書の時代が大きく変わっていく。 言葉も、そして「人」も。 辞書作りを通して、言葉とか辞書に今まで以上に興味を持つような作品。10年前、20年前を思い出して、変わったもの、変わらないものを思い出したりして、切ないような、嬉しいような、温かいような。なんだかそんな気持ちになる作品でした。 原作だと、馬締くんとかぐやさんのお話はもう少し丁寧に描かれるのかなと思ったりしますが。流石に2時間で十数年は、ねぇ。 |
■ああ、ダンジョン飯 2015年03月05日(木) |
本屋さんで貼ってあったポスターで、興味を惹かれて「ダンジョン飯」というコミックを買ってみました。 作家は九井諒子さん。 剣と魔法と、迷宮と竜と。そんな「ファンタジー」の世界を舞台に描かれる料理(?)漫画。 物語はとあるダンジョンから始まる。迷宮深部で竜に挑む一つのパーティ。しかし、直前の補給、体力回復が足りていなくて全滅目前になってしまう。 パーティの一員、僧侶のファリンによる決死の転送魔法で辛くも脱出できた一行だが、当のファリンだけ見当たらない。 恐らく竜の腹の中で、転送魔法が効かなかったのだろうと、救出の算段を練る兄ライオス。しかし、雇われの仲間が抜け、残ったメンバーも資金や食料が無く、すぐにダンジョンに潜る訳にはいかない。 そうこうしているうちに、ファリンは竜の胃で消化されてしまうかもしれない。死人を蘇生できるこの世界にあっても、消化され切ってしまった人間が生き返るのかは前例が無く、一刻も早く助けたい。 そこでライオスたちが取った行動は……。 とまぁ、そこでタイトルの「ダンジョン飯」ですよ。 要は、ダンジョンで食材を調達し、栄養補給をして再び最深部まで進もうという腹積もりなわけです。 しかしこれがまたタイトルほど楽な仕事じゃない。 火や水は、浅い部分なら比較的使用しやすい。キャンプ場のような設備を冒険者が整えているところもある。 しかし、食材は、その捕獲から下ごしらえ、調理まで、誰もが未経験。苦労して手に入れたなけなしの食材も、適当に調理して食うと激マズ! これじゃぁ栄養を補給しながら先へ進むなんて出来そうもない。 途方に暮れていると、一人のドワーフが……。 この辺が第1話の前半です。 この主人公パーティの編成は、人間・男・戦士のライオス、人間・女・僧侶(?)のファリン、エルフ・女・魔法使いのマルシル、ハーフフット・男・盗賊のチルチャックというある種バランスのとれた古き良きRPGの典型的な内容。 あ、ハーフフットってのは、ホビットと同義ですが、大人の事情で近年トルキン先生作品以外はこのように記載するらしいです。もしくはホートルットなど。いわゆる、「小さい人」ってやつだね。 ここに、男ドワーフの戦士(?)、センシが加わって、ダンジョンの深部を目指すことになるのです。 まぁ、ファリンを救い出すという目的に、レッドドラゴンを食ってみたいという目的が利害の一致をしたからなんですが。 ファンタジーの世界ではおなじみのモンスターも、彼らの手にかかると美味しそうな料理になってしまうとか、中には予想外の展開で食われてしまうモノも。 その想像力や目の付け所には感嘆の声が出ます。 あと、この作品、世界観がちゃんとダンジョンズ&ドラゴンのロールプレイングゲームのソレなので、人の生き死にがあっさり描かれています。だから、ファリンちゃんがドラゴンの腹の中でも、悲壮感はそんなに無くてね。ダンジョン攻略中に出会う他のパーティなんかも、なかなかとんでもないことになっています。 長期連載は望めないし、逆にやって欲しくない作品ですが、3巻くらいで綺麗に終わると最高なのではないでしょうか。最終目標は、勿論レッドドラゴンのステーキで。 |
■春は緑色のものが旨い 2015年03月22日(日) |
気がします。 季節問わず出回る野菜も多いので、ブロッコリーなんかは比較的ずっと食ってる気がしますが。 アスパラガスや菜の花、スナップエンドウとか、あとはこごみ、たらの芽なんかの山菜とか。天ぷらなんかも旨いけど、アスパラは炒めたりしても旨いんだよなぁ。 手抜き料理で、コンビニでベーコンの小さいパック(4枚くらいが正方形に重ねられてるヤツが良いです)ととろけるスライスチーズを買ってきて、ミニアスパラ2、3本を用意。 フライパンの真ん中にベーコンを置いて、その上に長さを揃えて切ったアスパラを並べ、上からスライスチーズを一枚ペロンと載せます。 んで、蓋をして弱火で10分。 ベーコンが焦げないようなら、12分〜15分やってもいいけど、アスパラがくたくたになるかもしれないので注意。 塩気はベーコンとチーズが持っているので、好みで胡椒を振ります。 |
■ふがふが。 2015年03月26日(木) |
この時期この時期特有の、切羽詰まったバタバタ感に負け気味な毎日。 メールとか照会ものが当社比例月の20倍くらい来るわけですよ。ヤメロ。 時間が限られているのはみんな一緒なんですが、今年の私は二度と戻れない的なリミットを背負いつつ仕事しています。 暫く慣れ親しんだ職場は月一通いになるらしく。 ほげげぇ〜〜。 >拍手様 ぽちっとありがとうございます〜〜〜 |
■体が欲するものを喰うのだ。 2015年03月29日(日) |
まぁ、食材眺めてくいてぇなぁと思ったものは、体が欲しているものなのだという理論からくる言葉ですが。 個人的には、「料理」は見てしまったらなんでもおいしそうに思えてしまうので、調理前の食材で判断するのが良いと思うのですよ。 家庭科の時に習った、栄養素とかそういったものに照らして、普段からバランスよく食事をとっていくのも大事だそうですが、みなさんどこまで覚えていますかね。 炭水化物、タンパク質、脂質、あとビタミンとミネラル、食物繊維なんてのが6大栄養素だとか。でも食物繊維とかって、栄養素…? 一般に、米小麦などの主食は炭水化物、肉(赤身)魚はタンパク質、油や脂は脂質なんてカテゴライズされますが、八百屋においてあってもジャガイモの主な成分は炭水化物。根菜は結構炭水化物のイメージだよね。 緑黄色野菜だとビタミンAとか油で炒めると良いと言われる栄養が多かったり。レタスやキャベツだと水溶性のビタミンCが多いとか。 最近じゃ、ビタミンの類は豚肉に置く含まれるBとか、ブロッコリーなんかに含まれるEとか、其れこそいろいろバランスよく摂取しないといけないというらしいのですが。 給食の献立じゃぁないんだから、いちいちそんなに考えていられないけれど、「ああ、そういえば今が旬だね」なんて思ったら、季節の野菜や魚をゲットしてみると面白いかもしれません。 |